【おとな時間研究所】96歳バリスタの今野晴雄さんが話題!認知症でも現役で活躍する理由とは

グルメの達人
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2026年6月12日(金)午後8時、NHKEテレ1「おとな時間研究所」でアンコール放送される「奥深いコーヒーの世界」。この番組の後半に登場するのが、96歳の現役バリスタ・今野晴雄さんです。75歳のときに認知症の診断を受けながらも、コーヒーへの情熱を持ち続け、地域の人々に寄り添い続けるその姿は、多くの視聴者の心を揺さぶっています。

いったい今野さんとはどんな人物なのでしょうか。また、高齢化が進む日本で、シニアが現役で働き続けるということは、社会的にどんな意味を持つのでしょうか。今回は、その活動内容や背景について詳しくご紹介します。

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今野晴雄さんとはどんな人物か

画像引用:https://shimadahouse.co.jp/shimaho-archive/12665/

今野晴雄さんは、96歳という年齢でコーヒーを淹れ続けているボランティアバリスタです。世田谷を中心に活動しているボランティアバリスタとして知られ、高齢になってもコーヒーを淹れ、地域の場で人々を迎える存在として紹介されています。

「おとな時間研究所」の番組後半では、96歳のバリスタによる心温まる活動が紹介されます。96歳という年齢でバリスタとして活動しているという事実だけでも驚きですが、さらに注目すべきは、今野さんが75歳のときに認知症の診断を受けているという点です。

認知症と診断されながらも、コーヒーを淹れるという「好きなこと」「得意なこと」を続けることで、今野さんは自分らしい生き方を貫いてきました。その姿は、参加者や視聴者に「認知症になっても、できることはある」「人生はまだこれからだ」という希望のメッセージを伝えています。

コーヒーが「役割」と「生きがい」になるとき

今野さんの活動が注目されるのは、単に高齢でコーヒーを淹れているということだけではありません。それが地域社会の中で「役割」として機能しているという点が重要です。

認知症カフェでは、認知症の人が「スタッフ」としてコーヒーや軽食をふるまうケースもあり、自分の存在意義を確認するという役割を果たしています。

今野さんのコーヒーを飲む人々にとって、それは「おいしい一杯」であるとともに、96歳のバリスタが心を込めて淹れてくれたという体験そのものが特別な意味を持ちます。コーヒーは飲み物でありながら、人と人をつなぐコミュニケーションのツールにもなっているのです。

また、コーヒーには認知機能との関連を示す研究もあります。

コーヒーには認知症予防効果があることが強く示唆されており、特に1日3カップ以上の摂取では認知症リスクが約半分になるとも言われています。カフェインには記憶や認知機能を改善する効果が動物実験で確認されており、アルツハイマー病の原因物質とされるアミロイドβの産生抑制・除去促進効果、抗酸化作用、神経保護作用なども報告されています。

コーヒーを愛し、日々淹れ続けてきた今野さんの人生そのものが、そのエビデンスを体現しているかのようにも思えます。

「おとな時間研究所」で紹介されるコーヒーの世界

今回のアンコール放送では、今野さんの活動のほかにも、さまざまなコーヒーの魅力が紹介されます。

まずは、世界チャンピオンのバリスタが編み出した誰でもおいしいコーヒーを淹れられる方法を紹介します。そして今注目の豆・ゲイシャ種を千葉で栽培しているコーヒー農園を取材し、その驚きの味も紹介されます。

ゲイシャ種はエチオピア原産で、パナマのコーヒー農園がその品質を世界に広めた高級品種です。フルーティーで花のような香りが特徴で、国際的なオークションでも非常に高値がつくことで知られています。それを千葉で国産栽培しているというのは、まさに驚きのニュースです。

番組には、コーヒー好きで知られる芸人の出井隼之介さんや「コーヒーの教養」著者の山本博文さんらが出演します。コーヒーを文化として、教養として楽しむという視点も、今回の放送の見どころのひとつです。

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高齢者が活躍する飲食業界の今

今野晴雄さんのような高齢バリスタの活躍は、社会的な背景とも深く結びついています。日本では今、飲食業界をはじめとするさまざまな分野でシニア世代が欠かせない存在になっています。

2024年の65歳以上の就業者数は930万人と過去最多を記録しており、就業者総数に占める割合も13.7%と過去最高となっています。就業者のおよそ7人に1人が65歳以上という計算になります。

この背景には、少子化による若年労働力の減少があります。飲食業は特に人手不足が深刻な業種のひとつであり、シニア人材への期待が高まっています。接客経験が豊富で、時間の融通が利きやすく、地域との人脈も深いシニア世代は、飲食店やカフェにとって非常に貴重な働き手です。

また、高齢者が働き続けることは、経済的な理由だけでなく、健康維持や生きがいの面でも大きな効果があることが各種研究で明らかになっています。「人の役に立っている」という実感が、心身の活力を保つことにつながるからです。今野さんがコーヒーを淹れ続けることも、まさにそうした好循環の中にあると言えるでしょう。

認知症と「働く」ことの新しい関係

今野さんの事例が特に示唆的なのは、認知症の当事者が積極的に社会参加をしているという点です。

かつて認知症というと「何もできなくなる病気」という誤ったイメージが広くありました。しかし現在では、認知症になってもその人なりの能力や経験を活かして活動できるという考え方が広まっています。

認知症の人の今までの経験を活かした「役割」や「ボランティア活動」などを続け、活躍できる場所を作ることが重要とされており、そのためのプログラム開発も各地で進んでいます。

今野さんがコーヒーを淹れ続けることができるのも、長年にわたって培ってきた技術と、コーヒーへの深い愛情があればこそです。認知症の進行によって失われるものがある一方で、体に染み込んだ技術や情熱は、容易には消えないということを、今野さんの姿は教えてくれます。

96歳バリスタが伝えるメッセージ

今野晴雄さんの活動を通じて伝わってくるのは、シンプルながらも力強いメッセージです。

「好きなことを続けること」「人の役に立てること」が、年齢や病気に関わらず、人の生きがいになりうるということ。コーヒー一杯に込められたぬくもりが、飲む人の心をほぐし、淹れる人自身の生きる喜びにもなっているのです。

NHKEテレの「おとな時間研究所」がこの96歳バリスタを特集したのも、単なる「長寿のエピソード」としてではなく、高齢化社会の中でどのように豊かに生きるかというテーマへの、ひとつの力強い答えとして見せたかったからではないでしょうか。

今回の放送を機に、身近な高齢者の「まだやれること」「続けたいこと」に目を向けてみてはいかがでしょうか。そして自分自身の「老い」についても、今野さんのコーヒーを飲みながら、ゆっくりと考えてみたいものです。

番組情報

項目 内容
番組名 おとな時間研究所「奥深いコーヒーの世界」(アンコール放送)
放送日時 2026年6月12日(金)午後8:00〜8:45
放送局 NHKEテレ1大阪
司会 常盤貴子、杉浦友紀
ゲスト 出井隼之介(ヤーレンズ)、山本博文(「コーヒーの教養」著者)
語り 芳賀健太郎

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