【YOUは何しに日本へ?】京都・にしんそば発祥の老舗「松葉」!明治15年に誕生した名物そばの歴史と魅力

今回の番組予告で、筆者がとくに興味を持ったのが、京都の老舗そば店です。番組では、地元の人におすすめされた外国人が、にしんそば発祥の店を訪ねると紹介されています。
その発祥店として知られるのが、京都・祇園の「総本家にしんそば 松葉(まつば)」です。なんと、創業は1861年(文久元年)。江戸時代から続く老舗なのです。
実は筆者、にしんそばが大好きです。自宅でも自分で作って食べるほど。甘辛く煮たにしんと、温かいそばの組み合わせが、なんともたまりません。
しかし、にしんそばが京都で生まれた理由や、誰が考案したのかについては、詳しく知りませんでした。
そこで今回は、にしんそば発祥の老舗「松葉」の歴史をはじめ、名物そば誕生の秘密、味へのこだわり、メニューと値段、口コミなどを詳しくご紹介します。
にしんそば発祥の店「松葉」とは?創業165年の老舗
京都を代表する観光地、祇園。その玄関口ともいえる四条大橋の東側に、歴史あるそば店「総本家にしんそば 松葉」があります。
場所は、歌舞伎の劇場として知られる「南座」のすぐ隣。京都を訪れたことがある人なら、一度は店の前を通っているかもしれません。
松葉の創業は1861年(文久元年)。初代・松野与衛門が、南座の西隣にそば店を開いたのが始まりです。
当時はまだ江戸時代。幕末の動乱期で、京都にも大きな歴史の波が押し寄せていた時代です。
そんな時代から、松葉は人々にそばを提供してきました。
そして1882年(明治15年)、2代目の松野与三吉が、店の歴史を大きく変える料理を考案します。
それが、現在も京都名物として知られる「にしんそば」です。
発案から2026年で144年。今では京都だけでなく、日本各地のそば店で食べられる料理となりました。
一杯のそばが、これほど長い年月にわたって愛されているというのは、すごいことですね。
にしんそばはなぜ京都で生まれた?誕生の秘密

海のない京都で、にしんは貴重な栄養源だった
にしんそばの誕生には、京都の地理的な事情が深く関係しています。
京都は四方を山に囲まれた盆地です。現在でこそ新鮮な魚介類を簡単に購入できますが、冷蔵技術や輸送手段が発達していなかった時代、海から離れた京都で新鮮な魚を手に入れるのは容易ではありませんでした。
そこで重宝されたのが、保存のきく魚の加工品です。
なかでも「身欠きにしん」は、京都の食文化に欠かせない食材でした。
身欠きにしんとは、にしんの頭や内臓などを取り除き、乾燥させた保存食です。
北海道などで大量に水揚げされたにしんは、加工され、遠く離れた地域まで運ばれました。
長期保存できるうえに、タンパク質などの栄養も豊富。海のない京都では、とても貴重な食材だったのです。
京都には、身欠きにしんを使った「にしんなす」という伝統的な料理もあります。
にしんとナスを一緒に炊いた料理で、こちらも京都の家庭料理として親しまれてきました。
つまり、にしんは昔から京都の人々にとって、身近な食材だったわけですね。
2代目・松野与三吉が考案した画期的な一杯
そんな身欠きにしんに目をつけたのが、松葉の2代目・松野与三吉でした。
与三吉は、そばとにしんを組み合わせることで、栄養バランスのよい料理ができるのではないかと考えました。
そこで、身欠きにしんを甘辛く炊いた「鰊棒煮(にしんぼうに)」を、温かいそばと組み合わせたのです。
こうして1882年(明治15年)、にしんそばが誕生しました。
そばは炭水化物や植物性タンパク質を含み、にしんは動物性タンパク質や脂質を補ってくれます。
現在のように栄養バランスという考え方が一般に広まっていなかった時代に、こうした組み合わせを考案したのは興味深いですね。
しかも、ただ栄養価が高いだけではありません。
甘辛く煮たにしんの旨味がそばのつゆに溶け出し、深い味わいを生み出します。
栄養とおいしさを両立させた料理だったからこそ、多くの人に受け入れられたのでしょう。
松葉の公式サイトでも、2代目がにしんとそばを合わせ、栄養バランスのとれた料理として世に送り出したことが紹介されています。
松葉のにしんそばは何が違う?伝統の味へのこだわり

秘伝の製法で炊き上げる「鰊棒煮」
松葉のにしんそばで、最も重要な存在が「鰊棒煮」です。
身欠きにしんを、店に伝わる製法でじっくりと炊き上げたもの。甘辛い味がしっかり染み込んでいます。
その特徴は、やわらかな身と豊かな旨味です。
にしんは魚特有の風味を持っていますが、丁寧に調理することで、そばによく合う味わいになります。
そして松葉のにしんそばは、驚くほどシンプルです。
基本の具材は、鰊棒煮。薬味の刻みネギは別添えになっています。
豪華な具材を何種類も盛りつけるのではなく、にしんそのものを味わってもらうスタイルです。
この潔さこそ、老舗ならではのこだわりでしょう。
なお、松葉では1903年(明治36年)に鰊棒煮の加工にも成功し、お土産としての販売も始めました。
にしんそばだけでなく、鰊棒煮そのものも松葉の歴史を支えてきた名物なのです。
あっさりした京風だしと、甘辛いにしんの絶妙な相性

松葉のにしんそばは、京都らしいあっさりとしたつゆも魅力です。
見た目は比較的淡い色合いですが、だしの旨味が感じられる味わい。
そこに、甘辛く煮込まれたにしんを合わせます。
最初はあっさりしたつゆを楽しみ、食べ進めるうちに、にしんの旨味や甘みが少しずつ広がっていく。
この味の変化が、にしんそばの醍醐味ではないでしょうか。
そばは細めで、のど越しのよさが特徴です。濃厚な味のにしんと、あっさりしたつゆ、そしてそばの風味。この3つのバランスが、松葉の伝統の一杯を支えています。
筆者も自宅でにしんそばを作りますが、甘辛いにしんの煮汁が少しつゆに混ざると、一段とおいしく感じられます。
京都の老舗が長年守ってきた味となれば、ぜひ一度、本場で食べてみたいものです。
松葉の人気メニューと値段は?
松葉といえば、もちろん看板メニューは「にしんそば」です。しかし、実はそれ以外にも豊富なメニューがそろっています。
公式サイトに掲載されている主なメニューを紹介しましょう。
| メニュー | 税込価格 |
|---|---|
| にしんそば | 1,870円 |
| にしんそば(鰊しぐれごはん付) | 2,255円 |
| しぐれにしんそば | 1,650円 |
| 冷しにしんそば | 2,090円 |
| 冷しにしんおろしそば | 2,090円 |
| たらそば | 1,870円 |
| 鴨なんばんそば | 2,200円 |
| 天ぷらそば | 1,980円 |
| カレーそば | 1,430円 |
| ゆば豆腐そば | 1,980円 |
| にしん丼 | 2,255円 |
| おそば屋さんのかつ丼 | 1,925円 |
出典:松葉公式メニュー。価格は公開情報に基づき、訪問時には変更される場合があります。
初めてなら「にしんそば」がおすすめ
初めて松葉を訪れるなら、やはり定番のにしんそば(税込1,870円)を味わいたいですね。
大きなにしんが入った、伝統の一杯です。
もう少しボリュームが欲しい人には、「鰊しぐれごはん付」(税込2,255円)もおすすめです。
にしんの旨味を、そばとご飯の両方で楽しめる組み合わせになっています。
また、暑い季節には「冷しにしんそば」や「冷しにしんおろしそば」もあります。
温かいそばとは違った、さっぱりとした味わいを楽しめそうですね。
さらに、京都らしい食材を楽しみたいなら、ゆば豆腐そばも魅力的です。
そば以外にも、天ぷら丼やかつ丼などがそろっているので、家族連れでも利用しやすいお店といえるでしょう。
松葉の口コミ・評判は?実際に食べた人の感想
老舗のにしんそばと聞くと、やはり気になるのが実際に食べた人の感想です。
グルメサイト「食べログ」などに投稿された口コミを調べると、味はもちろん、歴史を感じる店の雰囲気も評価されていることがわかります。
にしんの旨味と上品なだしが好評
口コミで目立つのが、甘辛いにしんと、あっさりしただしの相性のよさです。
2026年6月の口コミにも、上品な温かいだしと、甘辛く煮た身欠きにしんの組み合わせに京都らしさを感じたという感想があります。
また、昔から通っている人の投稿では、にしんとだし、ネギのバランスがよく、伝統の味が守られていることが評価されています。
単に古いだけではなく、長年食べ続けたくなる味であることが伝わってきますね。
老舗ならではの雰囲気も魅力
松葉は南座のすぐ隣という立地もあって、歌舞伎を観劇する人にも親しまれています。
口コミには、2階席が落ち着いた雰囲気だったという感想や、以前から気になっていた店を訪れ、にしんそば発祥の店と知って感激したという投稿もありました。
一方、価格については、一般的なそば店と比較すると少し高めに感じる人もいるでしょう。
ただ、144年の歴史を持つ名物料理を発祥の店で味わえることには、特別な価値があります。
京都旅行の思い出として、一度は訪れてみたいお店ですね。
松葉のにしんそばはお土産にも人気!
松葉では、にしんそばや鰊棒煮など、お土産向けの商品も扱っています。
自宅でも老舗の味を楽しめるのはうれしいですね。
また、南座横の本店だけでなく、京都駅の新幹線改札内にも店舗があります。
新幹線で京都を訪れる人なら、旅行の帰りに立ち寄るという楽しみ方もできそうです。
総本家にしんそば 松葉 本店の店舗情報
総本家にしんそば 松葉 本店
京都・祇園四条/そば・京都名物
創業1861年。にしんそば発祥の老舗
住所: 京都府京都市東山区四条大橋東入ル川端町192
電話番号: 075-561-1451
営業時間: 10:30~21:00(ラストオーダー20:30)
定休日: 水曜日(祝日は営業、季節によって変更あり)
アクセス: 京阪電鉄「祇園四条駅」6番出口から徒歩すぐ、南座隣
駐車場: なし
公式サイト: 総本家にしんそば 松葉
営業時間・定休日は公式サイト掲載情報。訪問前の確認をおすすめします。
まとめ|京都で144年愛され続ける、にしんそばの元祖
2026年11月9日放送の『YOUは何しに日本へ?』で予告されている、京都のにしんそば発祥店。
その元祖として知られる「総本家にしんそば 松葉」は、江戸時代から続く名店です。
1882年、2代目・松野与三吉が生み出したにしんそばは、栄養価とおいしさを兼ね備えた画期的な料理でした。
筆者もにしんそばが大好きで、自宅でよく作りますが、こうして誕生の歴史を知ると、ますます興味が湧いてきます。
今度京都へ出かけた際は、ぜひ松葉に立ち寄り、144年間受け継がれてきた本場の味を楽しんでみたいですね。

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