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2026年9月10日放送の「タクシー運転手さん 一番うまい店に連れてって!」(タクうま)で、ひときわ強烈なインパクトを放っていたグルメがありました。
群馬県嬬恋村にある「ヤドカリCAFE」のキャベツモンスター(800円)です。
画面に登場した瞬間、「なんだ、これは?」と思った人も多かったのではないでしょうか。
ハンバーガーのようにも見えますが、パンらしきものがほとんど見えません。目に飛び込んでくるのは、大量の緑、緑、緑……。
実はこれ、嬬恋村の名物キャベツをこれでもかというほど使った、まさに「キャベツの怪物」。しかも使用されているのは、普通のキャベツではありません。
「幻のキャベツ419」と呼ばれる、とても珍しいキャベツなのです。
今回は、タクうまで話題になったキャベツモンスターとはどんな食べ物なのか。そして「419」とはいったい何なのか。さらに、朝から多くの人が訪れるヤドカリCAFEの魅力について紹介します。
「タクうま」で強烈!キャベツモンスターとは?

食べログより
まず驚くのが、その見た目です。
ヤドカリCAFEの「キャベツモンスター」は、一般的なハンバーガーとはまったく違います。
普通なら上下にバンズがあるはずですが、こちらはパンではなく、たっぷりのキャベツやレタスでメンチカツを挟んだ豪快な一品です。
実際に食べた人の口コミでも、千切りキャベツとレタス、メンチカツ、チーズ、ソースなどを組み合わせた料理として紹介されています。
大量のキャベツが左右上下にはみ出し、もはやバーガーというより「野菜の山」。
キャベツモンスターというネーミングが、これほど似合う料理も珍しいでしょう。
しかも、このキャベツが単なる飾りではありません。
主役なのです。
「食べにくい」のもキャベツモンスターの楽しさ
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この料理について調べてみると、口コミで目立つのが「食べづらい」という声です。
しかし、それが悪い意味ではありません。
あまりにもキャベツとレタスの量が多いため、きれいに食べようとすること自体が難しいのです。
実食した人からも「食べづらいけれどおいしい」という趣旨の感想が寄せられています。シャキシャキとした野菜に、揚げたてのメンチカツ、チーズ、ソースが加わり、キャベツの甘さを引き立てる組み合わせになっています。(食べログ)


番組より
ここはもう覚悟を決めて、豪快にかぶりつくしかありません。
野菜の中へ顔を突っ込むような感覚も含めて、キャベツモンスターの楽しさなのでしょう。
価格は800円。
これだけのインパクトがあり、嬬恋ならではのキャベツを存分に味わえると考えれば、観光グルメとしてもかなり面白い一品です。
中にはメンチカツ!野菜だけではありません
写真だけを見ると、
「ほとんどキャベツなのでは?」
と思ってしまいますが、中にはしっかりメンチカツが入っています。
このメンチカツとキャベツとの組み合わせがポイントです。
揚げ物の肉々しさやコクに対して、キャベツとレタスの瑞々しさ、シャキシャキした食感が加わります。
さらにチーズやソースの濃厚さもあり、見た目ほど「野菜だけを食べている」という感じにはならないようです。
逆にパンを使わず、大量の野菜でメンチカツを挟んでいるため、かなりボリュームがあるにもかかわらず、比較的軽く食べられるという感想もあります。
普通のハンバーガーとは別物。
「嬬恋村でしか成立しないご当地バーガー」と考えたほうがよさそうです。
幻のキャベツ「419」とはいったい何?
そして、キャベツモンスター最大のポイントが「419」です。
数字だけ聞けば、
「419って何の番号?」
と思いますよね。
実はこの419、かつて嬬恋村で栽培されたキャベツです。
羽生田売店の公式サイトによると、419キャベツが嬬恋村で試作品として栽培されたのは平成元年(1989年)でした。
柔らかくておいしいことから評判となり、当時はJA嬬恋が「419」の数字入り段ボールを作って出荷するほど人気になったといいます。(羽生田売店)
つまり、最近突然作られた“映え野菜”ではありません。
30年以上前から歴史があるキャベツなのです。
おいしいのに、なぜ「幻」になった?
では、それほど人気だった419が、なぜ「幻のキャベツ」になってしまったのでしょうか。
理由が面白いところです。
419はおいしい反面、栽培や流通上の弱点がありました。
羽生田売店によれば、キャベツの尻の部分に黒いススのようなものが入ることが多く、スーパーや市場から敬遠されるようになったそうです。
その結果、JAでも取り扱われなくなり、農家が自家用として畑の隅で育てるような存在になっていきました。
味が悪くて消えたわけではありません。
むしろ、おいしい。
けれど、商品として大量流通させるには扱いづらかった。
ここに「幻」と呼ばれるようになった理由があります。
羽生田売店が419を守り続けた
そんな419を守ってきたのが、ヤドカリCAFEが併設されている「羽生田売店」です。
販売したいと思っても、JAが扱わないキャベツを積極的に作ってくれる農家はなかなか見つかりませんでした。
そこで羽生田売店側は、自ら農業に取り組み、419を作り続ける道を選びます。
公式サイトでは、419キャベツを25年間作り続けてきたと紹介されています。
その積み重ねによって、いつしか「まぼろしのキャベツ419」と呼ばれるようになり、現在では羽生田売店を代表する人気商品になりました。
なお、「まぼろしのキャベツ419」は羽生田売店の商標登録商品です。
419の味は?驚くほど柔らかくて甘い
419の特徴は、何といっても柔らかさと甘さです。
羽生田売店は公式サイトで、419について、非常に甘く葉肉が柔らかいキャベツだと紹介しています。
一方で繊細で収穫量も少なく、市場ではほとんど購入できません。
だからこそ、このキャベツを大量に生で使うキャベツモンスターは理にかなっています。
煮込んでしまうのではなく、生のキャベツそのものを思い切り味わう。
シャキシャキ感、柔らかな葉、瑞々しさ、甘み。
そこへ熱々のメンチカツを合わせることで、419の特徴がより分かりやすく感じられるのでしょう。
キャベツが単なる「付け合わせ」ではなく、本当にメイン食材になっているのです。
朝から行列!419を求めて遠方から来る人も
さらに驚くのが、その人気です。
羽生田売店公式サイトによると、419の収穫最盛期には販売開始から2時間ほどで売り切れてしまうこともあるそうです。
長年通うファンも多く、東京だけでなく大阪から買いに来る客もいると紹介されています。
朝から人が集まるのも納得です。
ヤドカリCAFEについても、朝9時のオープン時から売店、カフェとも多くの客で賑わっていたという訪問記があります。
「キャベツを買うために朝から並ぶ」。
一般的なスーパーではなかなか想像できませんが、それほどまでに419には人を惹きつける力があるのでしょう。
ヤドカリCAFEは高原野菜を楽しむカフェ

ヤドカリCAFEの魅力は、キャベツモンスターだけではありません。
そもそも店は、高原野菜の直売所「羽生田売店」に併設されています。
そのため、新鮮な嬬恋野菜を楽しみ、そのまま買って帰ることができます。
羽生田売店では419のほか、朝採りトウモロコシ、ジャガイモ、トマトなど、季節の高原野菜を販売しています。土づくりにもこだわっている直売所です。(嬬恋村観光協会ホームページ)
カフェではキャベツモンスターのほか、419キャベツやケール、フルーツを使ったグリーンスムージー600円なども口コミで人気です。
キャベツモンスターを食べ、グリーンスムージーを飲み、帰りに419を買う。
まさに「嬬恋キャベツ尽くし」の旅ができます。
なぜ嬬恋村はキャベツで有名?
そもそも嬬恋村は、日本を代表するキャベツの産地です。
嬬恋村観光協会によると、夏から秋に収穫される夏秋キャベツの出荷量は日本一。村には広大なキャベツ畑が広がり、夏の嬬恋を代表する風景にもなっています。
標高が高く、冷涼な気候を生かした高原野菜の産地だからこそ誕生したキャベツ文化。
キャベツモンスターは、単なる奇抜なアイデア料理ではありません。
嬬恋という土地だからこそ作れる、立派なご当地グルメなのです。
口コミは?「食べにくいけど旨い」の声
実際に食べた人の評価を見ると、やはり話題になるのはそのボリューム。
「食べづらい」という声がある一方、シャキシャキしたキャベツとサクサクのメンチカツとの組み合わせを高く評価する口コミがあります。
また、「パンで挟んでいるか、キャベツやレタスで挟んでいるかが一般的なサンドとの違い」という感想も。注文を受けてから調理するため多少待つことはあるものの、出来たてのおいしさを評価する声も確認できます。
要するに、
食べやすさより、おいしさと面白さ。
これがキャベツモンスターなのでしょう。
きれいに食べようとせず、嬬恋の高原で豪快にかぶりつく。
それが正解なのかもしれません。
ヤドカリCAFE店舗情報
店名:ヤドカリCAFE
所在地:群馬県吾妻郡嬬恋村鎌原・羽生田売店併設
羽生田売店住所:群馬県吾妻郡嬬恋村大字鎌原1053-985
主なメニュー:キャベツモンスター 800円、グリーンスムージー 600円など
駐車場:あり
営業:夏季を中心とした季節営業
公式SNS:Instagram「@tsumagoiwagon」
※ヤドカリCAFEは季節営業で、営業日や営業時間が変更される場合があります。訪問前に公式Instagramで最新情報を確認するのがおすすめです。羽生田売店については2026年シーズン営業中で、観光協会掲載の営業時間は9時~16時、7月~10月下旬ごろは無休となっています。(嬬恋村観光協会ホームページ)
まとめ|キャベツモンスターは嬬恋だから生まれた「怪物グルメ」
「タクうま」に登場したヤドカリCAFEのキャベツモンスター。
最初に見たときは、「なんだこれは?」という印象しかありませんでした。
しかし調べてみると、その大量のキャベツにはちゃんと意味がありました。
使われているのは、一度は市場から姿を消しながら、羽生田売店によって守られてきた「まぼろしのキャベツ419」。
柔らかく甘い419とレタスでメンチカツを大胆に挟んだ、嬬恋村らしさ全開のご当地グルメです。
食べにくい。
でも、それ以上に食べてみたい。
見た瞬間に笑ってしまうほどの姿も含めて、これほど旅の思い出になりそうな食べ物もありません。
しかも419そのものを買って帰ることもできます。
キャベツの村・嬬恋を訪れるなら、朝から行列ができる理由を確かめに、ヤドカリCAFEと羽生田売店を目的地にしてみるのも面白そうです。

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