世界遺産・宮島へ行こう|厳島神社の歴史と食べ歩きグルメ、アクセス完全まとめ

旅行とグルメ
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海に浮かぶ世界遺産・宮島へ。厳島神社の歴史と絶品グルメをめぐる旅

瀬戸内海に朱色の大鳥居が浮かぶ――。その一枚の風景を、きっと誰もが一度は目にしたことがあるはずです。広島県廿日市市の「宮島(厳島)」は、日本三景のひとつに数えられ、世界文化遺産・厳島神社を擁する人気観光地。コロナ禍を経て国内外からの観光客が一気に戻り、近年はテレビの旅番組や特集でもたびたび取り上げられる、いま最も注目を集めるエリアのひとつです。

大鳥居の大規模改修が2022年末に終わって全景がよみがえり、2023年のG7広島サミットでは各国首脳が訪れたことでも話題に。表参道商店街には焼きたて・揚げたてのグルメがずらりと並び、参拝のあとは食べ歩きを楽しむ人で大いに賑わっています。背後にそびえる霊峰・弥山(みせん)まで足をのばせば、瀬戸内の多島美を一望する絶景が待っています。

この記事では、厳島神社の歴史から定番の観光めぐり、名物グルメ、そして京阪神からのアクセスまで、宮島を「旅行とグルメ」のテーマでたっぷりご紹介します。これからの行楽シーズン、思わず出かけたくなる宮島の魅力を、一緒にめぐっていきましょう。

筆者は大阪在住なので、宮島には行ったことがあるけど、ほんとに魅力満載でしょう!

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1.厳島神社の歴史|平清盛が海に浮かべた極楽浄土

宮島は古くから「島そのものがご神体」とされ、神を斎(いつ)きまつる聖地として崇められてきました。「厳島」という社名も、この信仰に由来すると伝えられています。

厳島神社の創建は、社伝によれば推古天皇元年(593年)。安芸国の有力豪族・佐伯鞍職(さえきのくらもと)が、神託を受けて御笠浜に社殿を設けたのが始まりとされています。祀られているのは市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)をはじめとする宗像三女神。海上交通の守り神として、長く人々の信仰を集めてきました。

この社殿を、今日見られるような壮麗な海上社殿へと大きく造り替えたのが、平安時代末期の武将・平清盛です。安芸守に任じられた清盛は瀬戸内海の制海権を握り、日宋貿易で莫大な富を築きました。その富を背景に、仁安3年(1168年)ごろ、寝殿造りの様式を取り入れた現在の社殿配置を整えたといわれます。以後、厳島神社は平家の氏神として栄え、平家滅亡後も毛利元就や豊臣秀吉ら時の権力者に大切に守られてきました。

社殿が海の上に建てられたのは、聖なる島を傷つけまいとする敬虔な思いから。潮の満ち引きとともに表情を変えるその姿は、平安貴族が憧れた極楽浄土を地上に映したものとも考えられています。現在の建物は鎌倉時代の火災後、1240年代以降に再建されたものですが、平安末期の様式が今に守り継がれている点が高く評価され、1996年(平成8年)に背後の弥山原始林とともにユネスコ世界文化遺産へ登録されました。

2.観光めぐり|大鳥居から弥山まで、見どころを歩く

宮島桟橋からは、徒歩約10分で厳島神社の入口へ。海沿いの参道を歩きながら、定番の見どころをめぐっていきましょう。

海に立つ朱の大鳥居

厳島神社のシンボルといえば、やはり沖合約200メートルの海中に立つ大鳥居。高さ約16.6メートル、重さ約60トンという堂々たる威容を誇ります。驚くべきは、この巨大な鳥居が地中に埋め込まれているのではなく、自らの重みだけで立っているということ。柱はクスノキの巨木で、土台に松の杭を密に打ち込み、笠木の内部に石を詰めて重しとする、先人の知恵が詰まった構造になっています。奈良の春日大社、敦賀の気比神宮と並ぶ「日本三大鳥居」のひとつです。

最大の魅力は、潮の干満で景色がまるごと変わること。満潮時には海にぷかりと浮かんでいるように見え、干潮時には大鳥居の根元まで歩いて近づくことができます。一日の中で二つの異なる表情を楽しめるのは、宮島ならでは。訪れる前に潮見表をチェックしておくと、見たい景色に合わせて計画が立てられます。

国宝の社殿と回廊

朱塗りの回廊でつながれた社殿群は、海の上に浮かぶ壮大な建築美。本社の祓殿前にある「高舞台」は、大阪・四天王寺、住吉大社と並ぶ日本三舞台のひとつで、舞楽が奉納される神聖な場です。満潮時には床下にまで海水が満ち、回廊がそのまま海に溶け込んでいくような幻想的な光景が広がります。日没後はライトアップも行われ、闇に浮かび上がる大鳥居と社殿は、昼間とはまったく違うロマンチックな雰囲気に包まれます。

五重塔・豊国神社(千畳閣)

神社を出て高台へ向かうと、鮮やかな朱色の五重塔がそびえます。その隣に建つのが、豊臣秀吉が建立を命じた壮大な大経堂「千畳閣(せんじょうかく)」。畳857枚分ともいわれる広々とした板の間に風が吹き抜け、ひと休みに最適な穴場スポットです。

弥山(みせん)と霊火堂――「消えずの火」のいま

宮島観光をより深く味わいたいなら、霊峰・弥山(標高約535メートル)への登拝がおすすめです。紅葉谷公園から宮島ロープウエーを乗り継げば、獅子岩駅まで一気に標高を稼げます。そこから山頂までは山道を歩くことになりますが、瀬戸内海に浮かぶ島々を見渡す眺望はまさに絶景。巨大な岩がアーチを描く「くぐり岩」など、自然が生んだ奇岩・怪石も見どころです。

弥山は大同元年(806年)、弘法大師・空海が開いた山岳信仰の霊地。その山中にある霊火堂には、空海が修行の際に灯したと伝わる火が、約1200年もの間消えることなく守られてきました。これが「消えずの火(きえずのひ)」です。広島・平和記念公園の「平和の灯」の元火のひとつにもなっており、宮島の祈りの象徴として親しまれてきました。

ただし、ひとつ大切なお知らせがあります。2026年5月20日、この霊火堂が火災により全焼してしまいました。 弥山山頂付近の建物が炎上し、周辺の樹木にも延焼しましたが、けが人は出ませんでした。多くの人が心配した「消えずの火」については、火種が別の場所に分灯して保管されていたため無事とのこと。お寺側も「火を守るのが我々の使命」として、変わらず灯を受け継いでいます。霊火堂は2005年にも一度全焼しており、その際は火をろうそくに移して守り、翌2006年に再建された経緯があります。今回も同様に、再建に向けて歩みが進められていくものとみられます。

火災直後は入山規制とロープウエーの運休がありましたが、その後規制は解除され、ロープウエーも運行を再開しています(2026年6月時点)。弥山登山そのものは楽しめますが、霊火堂周辺の状況は復旧の進み具合で変わる可能性があるため、お出かけ前には宮島観光協会の公式サイトなどで最新情報を確認しておくと安心です。歴史ある建物が失われたのは残念なことですが、1200年絶えずに守られてきた火そのものは健在。その物語を胸に弥山を訪れるのも、これからの宮島旅の味わい深い楽しみ方かもしれません。

大聖院

弥山のふもとにある大聖院(だいしょういん)は、宮島で最も歴史が古いとされる真言宗の名刹で、霊火堂を擁する弥山の祈りを支えてきたお寺でもあります。色とりどりの風車やずらりと並ぶ羅漢像、願いを込めて回す数珠など見どころが多く、静かに祈りの時間を過ごせる場所。にぎやかな表参道とはまた違う、落ち着いた宮島の表情に出会えます。

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3.宮島グルメ|あなご飯・牡蠣・もみじ饅頭を食べ尽くす

宮島観光のもうひとつの主役が、表参道商店街を中心に広がる名物グルメ。参拝の前後に、ぜひ味わっておきたい逸品をご紹介します。

あなご飯――宮島が誇る至高の郷土料理

宮島周辺は古くからアナゴ漁が盛んな地域。脂ののった良質なアナゴを甘辛いタレで香ばしく焼き、ふっくら炊いたご飯の上に敷き詰めた「あなご飯(あなごめし)」は、約120年の歴史を持つ宮島を代表する郷土料理です。店ごとに焼き加減やタレ、ご飯の炊き方が異なり、香ばしく焼き上げる店もあれば、せいろや陶箱で蒸し上げてとろけるような食感に仕上げる店もあります。食べ比べるなら「ご飯半分」で注文するのも通の楽しみ方。最近は片手で食べ歩きできる串タイプの「あなごめし串」も登場し、気軽に名物を味わえるようになりました。

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牡蠣――全国屈指の名産地で味わうぷりぷりの海の幸

広島は牡蠣の出荷量で全国の約7割を占める一大産地。宮島でも、店頭で一つひとつ焼き上げる「焼き牡蠣」や、レモンを絞らずとも臭みなく食べられる新鮮な「生牡蠣」が楽しめます。大ぶりでジューシー、濃厚な旨味がぎゅっと詰まった牡蠣は、まさに海のミルク。イクラやウニを添えた贅沢な一皿を出す店もあり、食べ歩きにも食事処にも牡蠣は欠かせません。

もみじ饅頭――定番から「進化系」まで

chienikawaさんの写真(やまだ屋宮島本店)

宮島土産の大定番といえば、紅葉をかたどった「もみじ饅頭」。こしあん・クリーム・チョコレートなど味のバリエーションも豊富です。近年は店頭で揚げたてを提供する「揚げもみじ」が大人気。衣はサクッ、生地はふわふわで、湯気が立つほどのアツアツを頬張れるのは現地ならではの贅沢です。さらにクロワッサン生地で焼き上げた「もみじクロワッサン」、ディップして食べる「コロコロもみじ」など、進化系スイーツも続々登場しています。

食べ歩きグルメいろいろ

ほかにも宮島には魅力的な食べ歩きグルメがめじろ押し。すり身を棒状に揚げた「にぎり天」、チーズ入りの「宮島でがんす」、もち米とうるち米で作る焼きおにぎり風の新名物「ぺったらぽったら」、宮島ビールやレモンドリンクなど、商店街を歩くだけでお腹も心も満たされます。なお、密集した場所での歩き食べはマナー違反になることも。お店の前やイートインスペースで、ゆっくり味わいたいですね。

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4.アクセス|京阪神からの行き方とモデルコース

宮島の玄関口は、対岸の「宮島口」。ここからフェリーで海を渡ります。

京阪神から宮島口まで

新大阪から広島までは、山陽新幹線で最短約1時間20〜30分(「のぞみ」「みずほ」利用)。京都・新神戸からもアクセスは良好です。広島駅からはJR山陽本線(岩国方面行き)に乗り換え、約25〜30分で宮島口駅に到着。乗り換えも少なく、これが最も早くてわかりやすいルートです。

宮島口駅からフェリーターミナルまでは徒歩約3〜5分。JR西日本宮島フェリーと宮島松大汽船の2社が約10〜15分間隔で運航しており、いずれも所要約10分・運賃片道200円。便によっては大鳥居の正面を通るルートもあり、船上から海に浮かぶ社殿を眺められるのも宮島フェリーの醍醐味です。

なお、2023年10月から「宮島訪問税」として1人100円が必要になりました。行きの乗船券購入時にあわせて支払う仕組みです。交通系ICカード(ICOCA・Suicaなど)も利用できます。

時間に余裕があれば、広島市内(平和記念公園そば)や広島港から宮島へ直行する世界遺産航路・高速船を使うルートもあり、原爆ドーム観光とあわせて瀬戸内クルーズ気分を味わうこともできます。

日帰りモデルコース(京阪神発)

朝、新大阪を発てば、お昼前には宮島に到着できます。

午前中に厳島神社を参拝し、大鳥居を眺めたら、表参道商店街で名物のあなご飯ランチ。午後は五重塔や千畳閣をめぐり、ロープウエーで弥山へ登って瀬戸内の絶景を堪能します。下山後は、焼き牡蠣や揚げもみじをつまみながら商店街でお土産選び。満潮や夕暮れの時間に合わせれば、海に浮かぶ大鳥居の美しい景色を見届けてから帰路につけます。新大阪まで日帰りでも十分に楽しめる行程です。

一泊するなら――宮島の「夜」と「朝」が格別

ぜひおすすめしたいのが、宮島島内または対岸での一泊。日帰り客が帰ったあとの夕暮れから夜にかけての宮島は、驚くほど静かで幻想的です。ライトアップされた大鳥居と社殿が闇に浮かび上がり、昼の喧騒が嘘のような神秘的な時間が流れます。

翌朝は、観光客が増える前の清々しい空気の中で、ゆっくりと社殿を参拝。潮の満ち引きが昼と朝で変わるので、前日とは違う大鳥居の表情に出会えるのも一泊ならではの楽しみです。二日目は弥山にじっくり登ったり、大聖院で静かな祈りの時間を過ごしたりと、宮島を奥深く味わうことができます。夜のディナーでは、宮島産の牡蠣や活きアナゴを使った料理を地酒とともに――そんな贅沢も、泊まってこそ叶う旅の醍醐味です。

5.主なスポット・店舗情報

名称 ジャンル 内容・特徴
厳島神社 神社(世界遺産) 海上に立つ朱の社殿と大鳥居。本社・回廊・高舞台は国宝。夜はライトアップ
大鳥居 名所 高さ約16.6mの木造両部鳥居。干潮時は根元まで歩ける。日本三大鳥居のひとつ
弥山(みせん) 自然・登山 標高約535mの霊峰。ロープウエーで途中まで。瀬戸内の絶景と奇岩が見どころ
霊火堂・消えずの火 史跡 弘法大師ゆかりの「消えずの火」。2026年5月に堂は全焼も火は分灯で無事。要事前確認
大聖院 寺院 宮島最古とされる真言宗の名刹。羅漢像や風車が並ぶ静かな祈りの場
五重塔・千畳閣 名所 朱色の五重塔と、秀吉ゆかりの広大な大経堂。休憩にも最適
表参道商店街 食べ歩き・土産 営業の目安は10〜17時。あなご飯・牡蠣・もみじ饅頭など名物が集中

※営業時間・定休日・価格・霊火堂周辺の状況などは変わることがあります。お出かけ前に各店舗・宮島観光協会の公式情報をご確認ください。

おわりに|物語を抱いて、宮島へ

平清盛が海の上に描いた極楽浄土、潮とともに表情を変える大鳥居、約1200年守り継がれてきた弥山の灯。宮島は、訪れるたびに新しい発見と感動をくれる場所です。今年は霊火堂の焼失という悲しい出来事もありましたが、火そのものは絶えることなく受け継がれ、島はこれからも変わらず多くの人を迎え続けます。

参拝で心を整え、名物グルメで舌を満たし、弥山の絶景で胸をいっぱいにする――。これからの行楽シーズン、海に浮かぶ世界遺産・宮島へ、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

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