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『カンブリア宮殿』大江戸温泉物語の舞台裏!湯快リゾート統合、TAOYA、わんわんリゾートの戦略とは
2026年10月8日放送の『カンブリア宮殿』は、「統合のシナジー効果で躍進!大江戸温泉物語の舞台裏」という内容です。
筆者はこれまで、大江戸温泉物語グループのホテルには何度も泊まっています。
値段が比較的リーズナブルなのに温泉が楽しめ、なによりバイキング料理が充実しているのが魅力ですね。筆者は大阪在住ですが、施設によっては関西方面からアクセスしやすい宿もあり、「温泉旅行へ行こう」と思ったときの選択肢に入りやすいホテルチェーンだと感じています。
そんな大江戸温泉物語が現在、全国規模で大きく変わっています。
お台場の「大江戸温泉物語」は2021年に閉館しましたが、会社としては温泉ホテル事業を拡大。2024年には西日本を中心に展開していた「湯快リゾート」とブランド統合し、その後、運営会社も一本化されました。
さらに、従来の手頃な温泉宿だけでなく、高価格帯の「TAOYA」、ワンちゃんと宿泊できる「わんわんリゾート」など、新しいタイプのホテルにも力を入れています。
いったい、どのような戦略なのでしょうか。
大江戸温泉物語とは?お台場から全国の温泉宿へ
「大江戸温泉物語」という名前を聞くと、以前東京・お台場にあった大型温浴施設を思い浮かべる人も多いでしょう。
お台場の「東京お台場 大江戸温泉物語」は2003年に開業。江戸の町並みをイメージした温泉テーマパークとして人気を集めましたが、2021年に営業を終了しています。
しかし、大江戸温泉物語の事業そのものが終わったわけではありません。
むしろ全国各地の温泉旅館やホテルを取得し、施設を再生して運営する事業へと大きく成長してきました。公式によると、2007年から全国の温泉・温浴関連施設の経営・活性化事業を本格的に展開しています。GENSEN HOLDINGS 株式会社
特徴的なのが、新しい巨大ホテルをゼロから建設するのではなく、既存のホテルや旅館を活用することです。
経営環境が厳しくなった宿泊施設などを取得し、客室やレストラン、ロビー、大浴場などを改装。大江戸温泉物語の運営方式を導入して再生させます。
これなら建物や温泉そのものを生かしながら、その土地の観光資源も残すことができます。
番組でも、この「ホテル再生型」のビジネスモデルが大きなポイントになりそうです。
人気の理由は「安さ」だけではない
大江戸温泉物語というと、まず「リーズナブル」というイメージがあります。
ただ、実際に泊まってみると、単純な格安ホテルとは少し違います。
大江戸温泉物語が重視しているのは、必要な部分にはしっかりお金をかけ、利用者がそれほど必要としていないサービスは簡略化するという考え方です。
公式サイトでも、食材や備品の集中購買、過剰なサービスの見直し、効率的なオペレーションなどによってコストパフォーマンスを高めていると説明されています。
その一方で、満足度に直結しやすい温泉や食事には力を入れています。
これは宿泊者としても納得できますね。
大江戸温泉物語といえばバイキング

筆者が大江戸温泉物語で楽しみにしているのも、やはり食事です。

スタンダードシリーズでは、季節の料理や郷土料理などをそろえた創作バイキングを展開。ライブキッチンの出来たて料理や、自分好みに盛り付けられる「のっけ丼」など、食事そのものを楽しめる構成になっています。【公式】大江戸温泉物語グループ|癒しの温泉宿・ホテル
温泉宿の場合、会席料理は魅力的ではあるものの、家族旅行では好みが分かれることがあります。
その点、バイキングなら子どもから年配の方まで好きな料理を選べます。
刺身、寿司、肉料理、天ぷら、麺類、デザートなどがずらりと並ぶ光景は、それだけでも旅行気分が高まります。

『カンブリア宮殿』でも「絶品バイキング」が、大江戸温泉物語を支える3本柱のひとつとして紹介されています。
大江戸温泉物語と湯快リゾートが統合
大きな転機となったのが、湯快リゾートとの統合です。
湯快リゾートは、石川、福井、岐阜、和歌山など西日本を中心に温泉宿を広げてきたホテルチェーンです。
関西に住んでいる人なら、こちらの名前のほうがなじみ深いかもしれません。
大江戸温泉物語と湯快リゾートは2024年4月にグループ化され、同年11月1日にブランドを「大江戸温泉物語グループ」へ統合しました。
統合時点では、大江戸温泉物語側と湯快リゾート側を合わせて全国66施設という規模でした。
さらに2025年9月には、「大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツ」と「湯快リゾート」という運営会社も「GENSEN HOLDINGS株式会社」に一本化されています。
つまり、
「ブランドを一緒にする」
だけではなく、
「会社の運営そのものも一体化する」
ところまで進んだわけです。
2026年10月現在、公式サイトでは全国75カ所の宿・テーマパークなどを展開しています。わずか数年でかなり大きな温泉ホテルグループになりました。
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東の大江戸温泉物語、西の湯快リゾート
この統合は、かなり相性が良かったのではないでしょうか。
大江戸温泉物語は東日本にも強く、湯快リゾートは北陸、東海、近畿、中国・四国、九州方面に多くの施設を持っていました。
しかも両社とも、
「既存の温泉宿を再生する」
「比較的手頃な料金で泊まれる」
「バイキングを充実させる」
という似たビジネスモデルです。
そのため、統合によって仕入れ、予約システム、マーケティング、人材、ホテル運営などを共通化しやすいメリットがあります。
一方で、地域ごとに宿の個性は残す。
このバランスが、今後の強みになりそうです。
高級路線「TAOYA」とは?

TAOYA志摩(外観)
なかでも注目したいのが「TAOYA(タオヤ)」です。
筆者も写真などを見ていて、「これは従来の大江戸温泉物語とはかなり雰囲気が違うな」と感じます。まあ、こちらのホテルも利用したことがあり、実際、まったく違いますね。
コンセプトは、
「ゆったりと、たおやかに。」
です。
大きな特徴が「オールインクルーシブ」です。
宿泊料金の中に食事やドリンク、館内サービスなどが含まれており、滞在中に追加料金をあまり気にせず楽しめる仕組みです。

ラウンジではコーヒーやソフトドリンクだけでなく、生ビールなどのアルコールが提供される施設もあります。2026年3月からはTAOYA全ホテルでアフタヌーンティーも始まりました。【公式】大江戸温泉物語グループ|癒しの温泉宿・ホテル
従来の「安く温泉旅行を楽しむ」という方向だけではなく、
「少し高くても滞在そのものを楽しみたい」
という客層まで取り込もうとしているのでしょう。
実際、TAOYAは日光霧降、那須塩原、志摩、白浜千畳、和倉、那智勝浦など、観光地として魅力のあるエリアへ次々と展開しています。
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「Premium」はちょうど中間的な存在
大江戸温泉物語には「Premiumシリーズ」もあります。
こちらはスタンダードシリーズよりも設備やサービスを充実させた宿です。
たとえばラウンジを設けたり、眺望や温泉設備を強化したりするなど、「ちょっと贅沢な温泉旅行」を楽しみたい層に向いています。
2026年10月1日には、大阪の「Premium 箕面観光ホテル」もリニューアルしています。
つまり現在は、
スタンダード
↓
Premium
↓
TAOYA
と、予算や旅行目的によって宿を選べるようになっています。
これも統合後の大江戸温泉物語グループの大きな強みでしょう。
愛犬と泊まれる「わんわんリゾート」
さらにユニークなのが「わんわんリゾート」です。
ペット可の客室が少し用意されているホテルではありません。
基本的にワンちゃん連れの旅行客を対象にした温泉宿で、客室はもちろん、施設によってはラウンジや貸切風呂などでも愛犬と一緒に過ごせます。
屋内外のドッグラン、フォトスポット、犬用おやつビュッフェ、セルフグルーミングコーナーなどを設けた施設もあります。
ペットを「家に残して旅行する」のではなく、
「ペットも家族として一緒に旅行する」
という需要を狙ったシリーズなのですね。
川﨑俊介社長によると、コロナ禍で旅行スタイルが変わり、小規模な旅行やペットとの旅行需要が増えると予測したことも、シリーズ展開の背景にあったそうです。
GENSEN HOLDINGSとは?
現在、大江戸温泉物語グループを運営しているのが「GENSEN HOLDINGS株式会社」です。
本社は東京都中央区銀座。
全国で温泉旅館、ホテル、温浴施設、テーマパークなどを運営しています。GENSEN HOLDINGS 株式会社
会社が掲げる理念は「しあわせの源泉に。」。
温泉宿を単なる宿泊施設としてではなく、温泉文化を次世代へ残し、地域の活性化にもつなげていく存在と位置づけています。
昔ながらの大型温泉旅館の中には、建物は立派でも後継者不足や設備投資の負担などで経営が厳しくなる宿もあります。
そうした施設を買収・再生する大江戸温泉物語の仕組みは、見方を変えれば、既存の温泉地を残すビジネスでもあります。
GENSEN HOLDINGS社長・川﨑俊介とは?
今回の『カンブリア宮殿』には、GENSEN HOLDINGS代表取締役社長の川﨑俊介(かわさき・しゅんすけ)さんと、副社長の橋本啓太さんが出演します。
川﨑俊介さんは1981年、長崎県生まれ。
意外なのは、外部から招かれたホテル業界の経営者ではなく、湯快リゾートの現場からキャリアを積み上げてきた人物だということです。
2004年に株式会社TOAIへ入社し、同年に湯快リゾートへ出向。ホテルの開業準備担当としてホテル業界でのキャリアをスタートしました。
その後、開業準備部門のリーダー、マネージャーを経て、2012年には兵庫県湯村温泉の「三好屋」の支配人や北陸エリアマネージャーを経験。
2014年からは施設管理部門、2019年には施設運営部ゼネラルマネージャー、2024年には運営・施設管理本部の本部長を務め、2025年3月に代表取締役社長へ就任しました。ZUU online
まさに現場のホテル運営を知り尽くした「たたき上げ」の社長です。
川﨑俊介社長が重視する「不要なサービスをしない」
川﨑社長の考え方で興味深いのが、
「お客さんが必要としないサービスにはお金をかけない」
という発想です。
同社では宿泊客へのアンケートを非常に重視しており、回答率は20~25%ほどになるといいます。
その結果を細かく分析し、「何を増やすか」だけではなく「何をやめるか」も決めます。
たとえば夕食中の布団敷きサービスを行わないのもその一例です。
従来の旅館では、夕食へ行っている間にスタッフが部屋へ入り布団を敷くのが一般的でした。
しかし、「部屋に入ってほしくない」という宿泊客もいる。
そこで不要と判断したサービスは減らし、その分を料理や温泉、客室など利用者がより求めている部分へ回していきます。
川﨑社長はインタビューで、顧客から受け取ったお金を必要のないサービスに使わないことこそ顧客満足につながるという趣旨の考えを示しています。
これは、大江戸温泉物語の「安いのに満足感がある」理由のひとつかもしれません。
まとめ
2026年10月8日の『カンブリア宮殿』で取り上げられる大江戸温泉物語。
お台場の温泉テーマパークのイメージが強かった会社ですが、現在は全国75カ所を展開する巨大な温泉ホテルグループへと成長しています。
その背景には、既存ホテルを再生するビジネスモデル、バイキングと温泉を中心にした高いコストパフォーマンス、そして2024年の湯快リゾートとの統合があります。
さらに現在は、手頃な「スタンダード」、少し上質な「Premium」、オールインクルーシブの「TAOYA」、愛犬と泊まれる「わんわんリゾート」と、旅行客のニーズに合わせて選べるブランド構成へ進化しています。
筆者も大江戸温泉物語には何度か宿泊していますが、やはり温泉に入って、好きな料理をバイキングでたっぷり食べるというのは楽しいものです。
しかし、その「安くて、温泉も料理も楽しめる」という満足感の裏側には、実は徹底した効率化やデータ分析、ホテル再生の仕組みがありました。
『カンブリア宮殿』では、大江戸温泉物語と湯快リゾートが一緒になったことで、どんな「シナジー効果」が生まれているのか。
普段利用しているホテルの舞台裏だけに、これはかなり興味深い放送になりそうですね。
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