2026年4月10日放送の「よんチャンTV」でも紹介されていた、福岡・天神の博多屋台「小金ちゃん(こきんちゃん)」。福岡を訪れる観光客なら一度は名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。普段は大阪で暮らしている筆者にとって、博多の屋台文化そのものが新鮮なのですが、この「小金ちゃん」には、大阪では絶対にお目にかかれないメニューがいくつもあって、正直かなり驚かされました。
今回は、そんな魅力たっぷりの「小金ちゃん」をたっぷりとご紹介します。
創業50年以上の老舗屋台、その歴史とは
「小金ちゃん」の創業は1968年(昭和43年)3月。半世紀以上にわたり、福岡・天神の夜を彩り続けてきた、まさに博多屋台文化の生き字引的な存在です。場所は「親不孝通り」と「西通り」の間、天神の三井ビル裏というロケーション。地下鉄天神駅1番出口からわずか徒歩2分という好アクセスも人気の一因でしょう。ジャンル |はラーメン・おでん・焼き鳥(屋台) です。
現在は2代目女将と3代目大将の親子が、アットホームな雰囲気で切り盛りしています。屋台の定員はわずか12席というこぢんまりとした規模ながら、フードメニューはなんと40種類近くにおよぶという充実ぶり。その規模のギャップが、すでに只者ではない予感を漂わせます。
「秘密のケンミンSHOW」をはじめ、これまで数多くのテレビ番組にも取り上げられてきた名店で、食べログには593件もの口コミが集まっています(2026年4月時点)。27,000人以上がお気に入り保存しているという数字も、その人気ぶりを物語っています。
「焼きラーメン」発祥の店!独特な一杯が生まれた背景

食べログ:いといと33さんの写真
「小金ちゃん」といえば、何といっても「焼きラーメン」です。博多の屋台グルメを代表するこの一品、実は「小金ちゃん」がその発祥の店だということをご存知でしょうか。

誕生の経緯はこうです。創業当初、初代大将の奥さんが余った麺をどう活用しようかと研究を重ねた末に生まれたメニューなのだとか。暑い夏でもラーメンのような麺類を食べたいという博多っ子の声に応えるかたちで、スープを飲まずに済む「焼いたラーメン」として誕生したとも伝えられています。
その調理法が、また独特です。炒めた野菜や豚肉、カマボコ、玉ねぎ、ニンジン、もやしに博多ラーメンならではの細麺を加え、豚骨スープを絡めながら煮込み、仕上げに特製のソースをかけます。さらに、「どて焼き(牛スジの味噌煮込み)」の煮汁をひと回しかけるのがポイント。焼きそばとも、通常のラーメンとも異なる、なんとも唯一無二の味わいが誕生します。

番組より
豚骨スープをたっぷり吸ったやわらかい細麺に、ソースの香ばしさとほのかな酸味、どて焼きのコクが加わって、一度食べると忘れられないクセになる味。卓上の練り辛子を少し混ぜ込むと、まろやかな旨みの中にキリッとしたアクセントが生まれ、またこれが絶妙です。仕上げに卵を崩して混ぜれば、口当たりが一段とまろやかになり、これは完璧なシメの一品です。
価格は900円(税込)。サンヨー食品からローソン限定でカップ麺にもなったほどの知名度で、今や博多屋台の顔ともいえるメニューに成長しました。
食べログの口コミには「豚骨ラーメンを焼きそば風に仕上げたような感じで、焼きそばとは全く別物。野菜、スープ、麺が一体になった今まで食べたことのない食感と味」「唯一無二の味というか、ここに来たら必ず食べたい」といった声が並んでいます。大阪では到底出会えない一杯です。
おでんも人気!しかも「ぎょうざ巻」って何?

番組より
「小金ちゃん」で見逃せないのが、おでんです。大阪にもおでんは当然ありますけど、珍しいものがあるのです。
特に注目したいのが「ぎょうざ巻」というメニュー。これは、餃子の餡を練り物(かまぼこ)で巻いたおでん種で、大阪では見かけないユニークな一品です。口コミによると「餃子の餡を練り物で包んでいて、餃子のしっかりした味付けがカリッと焼き上げられており、お酢の酸味とめちゃくちゃ合う」とのこと。おでんの概念をちょっと覆してくれる、博多ならではの一品です。
また、おでんのイワシ天ぷら(練り物のはんぺん)もイワシの風味が豊かで人気があります。大阪のおでんとは一線を画す、博多独自の味わいが楽しめます。
どて焼きも、明太玉子焼きも、塩ホルモンも
「小金ちゃん」の魅力は焼きラーメンとおでんだけではありません。メニューの充実ぶりは、12席の屋台とは思えないほどです。
どて焼きは、牛スジを白味噌ベースでやわらかく煮込んだ一品。ぷるぷると口の中でとろけるような食感で、甘めの濃厚な味付けが焼酎にも日本酒にもよく合います。この煮汁が、焼きラーメンの仕上げにも使われているわけですから、まさに小金ちゃんの味の要といえる存在です。
めんたい玉子焼きは、博多名物の明太子を何層もの薄い玉子で巻き上げた一品。割ると中からピンク色の明太子が顔を出す、見た目も華やかなメニューです。明太子の塩味と玉子の甘みが絶妙に絡み合い、日本酒との相性が特によいとされています。
塩ホルモンはシャキッとしたキャベツとプリプリのモツが楽しめ、ビールが止まらなくなると評判です。「スタミナ焼飯」なども人気メニューのひとつで、シメには焼飯という選択肢もあります。
大阪でも牛スジのどて焼きは親しまれていますが、明太子を使ったメニューや、博多の屋台ならではの独特の組み合わせは、やはり現地でしか味わえないものがあります。
行列は覚悟のうえで。それでも行く価値がある理由
「小金ちゃん」の人気ぶりは、並ぶことを前提に考えておく必要があります。オープン前から行列ができることも珍しくなく、特に21時〜22時台は最も混み合い、30〜40分待ちは当たり前。週末や福岡ソフトバンクホークスの試合開催日、「博多どんたく」などのイベント時には1時間待つこともあるそうです。
予約は不可。まさに並んでこそたどり着ける一杯というわけです。
それでも訪れる人が絶えないのは、料理の味はもちろん、屋台という空間そのものの魅力があるからでしょう。隣のお客さんとの距離の近さ、大将や女将さんとの自然な会話、博多弁が飛び交うにぎやかな雰囲気。口コミには「一期一会を大切にし、常連のお客さんが初めてのお客さんにも色々教えてくれ、ひとりでも屋台初心者でも安心して楽しめる」という声もあります。
初代大将が今も顔を出すことがあるそうで、そんな出会いも屋台ならではの醍醐味です。
口コミピックアップ
食べログやRettyに寄せられた口コミからいくつかご紹介します(いずれも要旨をまとめたものです)。
「焼きラーメン発祥店として期待していたけれど、期待以上だった。豚骨スープとソース、どて焼きの煮汁が一体になった味わいは本当に唯一無二。大阪には絶対ない味です」
「寒い夜に行列に並んでようやく着席。席に着いた瞬間に焼きラーメンが出てきたのでびっくりしたが、それだけ回転の仕組みができているんだと納得。女将さんの人柄も最高でした」
「ぎょうざ巻のおでんが想像以上においしかった。練り物の中に餃子の餡が入っていて、お酢との相性がめちゃくちゃ良い。大阪では絶対に出会えないおでん種」
「もつ鍋を食べてから寄ったのに、焼きラーメンはスルスル入ってしまった。それだけ麺がやわらかくて食べやすいということかも」
大阪人から見た「小金ちゃん」の魅力まとめ
大阪にも名物グルメはたくさんありますが、「焼きラーメン」という料理ジャンル自体、大阪では見かけません。おでんの「ぎょうざ巻」も然り。そもそも、夜の街に屋台がずらりと並ぶ光景自体、大阪にはない博多独自の文化です。
「小金ちゃん」はその屋台文化の象徴ともいえる存在で、創業から半世紀以上、変わらない味とアットホームな接客で地元の人々から観光客まで愛され続けています。よんチャンTVや秘密のケンミンSHOWなど、数多くのテレビ番組に取り上げられてきたのも納得の魅力です。
福岡・博多を訪れる機会があれば、ぜひ夜の天神へ。「小金ちゃん」の行列に並んで、大阪では絶対に味わえない一杯を体験してみたいものです。
店名:小金ちゃん(こきんちゃん)
住所:福岡県福岡市中央区天神2丁目 三井ビル裏 親不孝通り入口
アクセス:地下鉄天神駅 1番出口より徒歩約2分(279m)
電話:090-3072-4304
営業時間:月・火・水 18:30〜翌1:30(L.O. 1:00)/金・土 18:30〜翌2:00(L.O. 1:30)
定休日:木曜・日曜(月曜が祝日の場合は日曜営業、月曜休み)
席数:12席(カウンターのみ)
※ 営業情報は変更になる場合があります。ご来店前に直接お店へご確認ください。


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