皆さん、こんにちは!
秘境が好きです。同時に秘境料理も好きですね。
そんななか、
2026年6月14日に放送される「newsおかえりスペシャル 秘境のキッチン〜一期一膳〜」の第一弾でご紹介されるのは、京都府綾部市にひっそりと佇む野外レストラン「田舎の大鵬」です。
京都市内にある老舗町中華の名店、二代目シェフが手がけるこのお店は、「食材は山と川と、お店の周りにあるもの」という、究極の地産地消を体現する話題のスポットとして注目を集めています。
今回は、ネット上の情報をもとに、このお店の特徴や魅力、メニュー、そしてなぜ人気の町中華の二代目がこの地にお店を開いたのかについて、詳しくまとめてご紹介していきたいと思います。
京都市内から車で1時間半。里山にたたずむ「異国」の食堂
「田舎の大鵬」があるのは、京都市内から車で北へ約1時間半ほど走った、京都府綾部市の山あいです。カーナビに導かれながら進んでも、「本当にこの道で合っているのだろうか」と不安になってしまうほどの、深い里山のなかに位置しています。

mick735さんの写真(食べログ)

グーグルマップより
たどり着いた先にあるのは、異国の雰囲気が漂う野外の食堂スペース。山と田んぼに囲まれたその場所は、まさに「秘境」と呼ぶにふさわしい立地です。
テレビ番組のタイトルにある「秘境のキッチン」というフレーズも、この光景を見れば自然と納得できるのではないでしょうか。
レストランの注意事項には、こんな一文があります。「汚れてもいい靴でお越しください。革靴はあまりおすすめしません。」予約時にこうした案内があるレストランは、なかなか珍しいのではないかと思います。
この一文だけで、ここでの食体験が一般的なレストランとは一線を画すものであることが伝わってきます。
京都の有名町中華「大鵬」の二代目が、なぜ「田舎」で店を開いたのか
「田舎の大鵬」を運営しているのは、渡辺幸樹さんという料理人です。渡辺さんは、京都市内にある町中華の名店「中國菜 大鵬」の二代目にあたる方で、現在も父・敏博さんとスタッフの方々が「中國菜 大鵬」の市内店舗を切り盛りしている一方、二代目の幸樹さんは綾部で「田舎の大鵬」を運営するという、いわば「二つの大鵬」という体制になっています。
「中國菜 大鵬」は、京都・二条エリアでミシュランにも選ばれた実力派の町中華として知られ、特に名物の「てりどん」や、自家製だれが効いた「牛肉麻婆豆腐」などが地元の方々から長年愛されてきた人気店です。
鶏好きの京都人を魅了し続けている、まさに京都のソウルフードを支えてきたお店だと言えるでしょう。
そんな人気店の二代目である渡辺幸樹さんは、京都市内の中華料理店で修業を積んだ後、両親が営む「大鵬」で二代目として腕を磨いてきました。しかし、2021年に綾部市へ移住し、もともと取引先だった養鶏農家「蓮ヶ峯農場」の一角で「田舎の大鵬」をスタートさせます。
その背景にあるのは、「身土不二(しんどふじ)」というテーマです。これは、「自分が暮らす土地でとれたものを食べることが、身体にとって最も自然である」という考え方を指す言葉です。
渡辺さんは、食材の生産から提供までのすべてを一貫して体験できる場所をつくりたいという想いから、町中華の厨房を離れ、自ら農場のなかで暮らしながら料理をする、という新しいスタイルに挑戦することを決めたと言います。
人気店の二代目という、いわば「安定したポジション」を離れ、田舎での農業中心の暮らしと料理を融合させる道を選んだことは、決して簡単な決断ではなかったはずです。しかし、その選択の先にあったのは、「持続可能な食のかたち」を自分自身の手で実現するという、強い信念だったのではないでしょうか。
食材は、お店の周りにあるものすべて

グーグルマップより
「田舎の大鵬」の最大の特徴は、食材調達のスタイルにあります。一般的な「地産地消」という言葉では収まりきらないほど、食材のほとんどがお店の周辺、つまり農場やその近隣で手に入るものでまかなわれているのです。
例えば、山に分け入れば、山菜やハーブ、山椒などが自生しています。一見ただの草むらに見える場所にも、料理に使える素材がそこかしこに育っているといいます。
また、お店のすぐ近くを流れる上林川では、すっぽんが獲れることもあり、これも貴重な食材として料理に活かされます。
そして、なかでも特に印象的なのが「鶏」の扱い方です。お店が併設されている「蓮ヶ峯農場」では鶏が飼育されており、産卵の役目を終えた鶏を、その場で「締める」ところから食事の体験が始まります。
すごいですね!
代表者がその場で鶏を絞め、熱湯にくぐらせて羽をむしり、肝、砂肝、ハツ、ぼんじりといった部位ごとに丁寧に解体していく様子を、スタッフの解説とともに見学することができるのです。
このプロセスを目の前で見た訪問者の多くが、「焼き鳥屋で何気なく食べていた部位が、実はとても希少で、手間のかかったものだったのだ」ということに気づかされ、食べ方そのものを見直すきっかけになったと振り返っています。
さらに農場には、豚の飼育も行われています。子豚を含めて育てられている豚たちは、将来的にお店の食材として使われることもありますが、渡辺さん自身も飼育を続けるなかで愛着がわき、「簡単に食材として見ていいのか」という葛藤を抱えるようになったといいます。こうした生々しい葛藤も含めて、「田舎の大鵬」というお店が大切にしているテーマがにじみ出ているように感じられます。
「農家楽」をベースにした、滋味深い中華料理
「田舎の大鵬」で提供される料理は、渡辺さんが目指す「農家楽(ノンジャーラー)」と呼ばれる、中国の田舎の家庭料理を再現したスタイルの中華料理です。
決まったメニューというものは存在せず、その時々に農場や山、川で手に入った食材を使い、コース仕立てで提供されるのが特徴です。化学調味料は一切使用せず、唐辛子や山椒、自家製の発酵調味料といった、シンプルながらも奥深い味わいの調味料で素材を引き立てています。
実際に提供された料理の例としては、以下のようなものが挙げられています。
子豚の肩ロースを揚げた「酥肉(スーロウ)」は、漬物水から作られたソースと一緒に楽しむ一品です。4種類の唐辛子を使った鹿肉の「麻辣(マーラー)」は、ピリッとした刺激と肉の旨みが調和した料理として紹介されています。乾燥みかんの皮を使った「陳皮(チンピー)」のスープには、キノコや漬物、からし菜なども加えられ、優しい香りが特徴です。
そのほかにも、再仕込醤油で炒めたすっぽんとマコモダケの一品、鶏の内臓をネギと鶏油で和えた料理、イノシシ肉を使った新疆(シンジャン)風のパイ、里芋とネギの炒め物、鴨ハムの炒め物、乾燥松茸と鶏のスープ、揚げナスの唐辛子炒めなど、その時期にとれた食材を活かしたバリエーション豊かな品々が並びます。
デザートには、自家製の甘酒に黒ゴマの白玉やナツメ、餡子をのせたものや、渋抜きをした柿などが用意されることもあるようです。
お米は、わざと甘みの少ない品種を選び、料理との相性を重視しているという点にも、渡辺さんのこだわりが感じられます。お酒については、地元・綾部産のお米を中国で仕込んだ紹興酒や、イタリアのナチュールワインなど、料理に合わせて幅広いラインナップが揃えられているようです。
1羽の鶏が皮も骨も内臓も余すことなく料理として提供されることからも、「命をいただく」というこのお店のテーマが、料理全体を通して表現されていることがうかがえます。
1日1組限定、完全予約制という特別なスタイル
「田舎の大鵬」は、誰でも気軽に立ち寄れるお店ではありません。1日1組限定の完全予約制となっており、最低でも4名からの予約が条件となっています。
このため、行きたいと思ってもなかなか予定が合わなかったり、人気のため予約自体が取りにくかったりすることも多いようです。コースは1人あたり1万1,000円ほどで、ドリンクは別料金となっているケースが多く紹介されています。
決まったメニューがない分、訪れるたびに違う体験ができるというのも、このお店ならではの魅力です。鶏を締める瞬間から、農場の散策、そして調理されたばかりの料理を味わうまで、一連のプロセスすべてが「食事」という体験の一部として組み込まれているのです。
まとめ:「食べることは生きること」を体感できる、唯一無二の場所
「田舎の大鵬」は、単に美味しい中華料理を提供するお店、というだけでは説明できない場所です。京都市内の人気町中華の二代目が、安定したポジションを離れて綾部の里山に移り住み、自ら農場を営みながら、食材の命と真正面から向き合う料理を提供する。その背景には、「身土不二」という強い信念と、「食べることは、生きることであり、学ぶこと」という渡辺さんの想いが込められています。
「newsおかえりスペシャル 秘境のキッチン〜一期一膳〜」の放送をきっかけに、このお店の存在や、渡辺さんの料理に対する考え方を知ることで、私たち自身の「食べる」という行為についても、改めて見つめ直すきっかけになるかもしれません。
店名:田舎の大鵬(いなかのたいほう)
所在地:京都府綾部市八津合町別当2-1 蓮ヶ峯農場内
アクセス:JR綾部駅南口より、あやバス上林線「上林小・中学校前」下車徒歩20分(バスは1〜2時間に1本のため要注意)
電話番号:なし(予約はInstagramのDMより受付)
Instagram:@inakanotaihou
営業形態:1日1組限定・完全予約制(最低4名から)
定休日:不定休
※本記事はネット上の情報をもとに作成しました。最新情報や正確な詳細については、お店の公式Instagramなどでご確認ください。

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