鹿児島・垂水市の秘境自販機!日本初「海ぶどう自販機」とは?
皆さん、こんにちは!
いろんなところに、珍しい自販機が存在しますね。そこで、本日は「海ぶどう」の自販機です。はあ、なんだ?そんな自販機があるの?筆者も初めて知りました。
とにかく珍しいので、詳しく調べてみましたよ。
桜島を望む絶景ロードに、なぜか自販機が……
鹿児島県垂水市、二川の深港地区。霧島市方面から国道220号線を南下して桜島口を越えてしばらく走ると、雄大な桜島を真正面に望む絶景スポットが現れます。そのロケーションだけでも十分すぎるほど印象的なのですが、ここにはもうひとつ、通りがかりのドライバーを必ず足止めする存在があります。それが、「海ぶどうと魚の自販機」です。
海辺の漁師町に魚の自販機——それだけでもかなり珍しいのですが、驚くべきはそのラインナップです。なんとここには、海ぶどうの自販機があるのです。しかも、鹿児島県で初めて海ぶどうの陸上養殖に成功した事業者が直販しているという、とびきり希少な一台。テレビ朝日系列の人気番組「ナニコレ珍百景」にも登場するほどの注目スポットになっています。
運営は地元の「森水産」。海ぶどうの鹿児島養殖に初めて成功した会社
この自販機を設置・運営しているのは、垂水市二川に本社を置く「有限会社 森水産」です。同社はもともと、杜仲という漢方薬の成分を配合した特別な餌で育てる「杜仲ヒラメ」の陸上養殖を手がける会社として知られていました。健康で肉質が良いと評判のブランドヒラメを育てながら、その養殖生簀をうまく活用して、鹿児島県で初めて海ぶどうの陸上養殖にも成功したのです。
海ぶどうといえば、沖縄の特産品として知られる珍しい海藻。プチプチとした独特の食感と見た目の可愛らしさから近年注目を集めていますが、それを遠く鹿児島で陸上養殖しているというのですから驚きです。
コロナ禍を機に非接触での買い物ニーズが高まったタイミングで、森水産はこの強みを活かした新事業として自動販売機ビジネスに参入しました。国道220号沿いに設置された自販機コーナーは、コンテナを活用したスペースの中に飲み物も含めて3台の自販機がずらりと並ぶ形で展開されています。
ラインナップが豊富すぎる!海ぶどうだけじゃない

現地に到着してまず驚くのが、そのラインナップの充実ぶりです。看板商品の海ぶどうはもちろん、ヒラメ入りのさつま揚げ、ヒラメの切り身、漬け丼の素など、地元の新鮮な魚介を使った商品が惜しみなく並んでいます。ヒラメ専業の養殖業者が直接販売しているだけあって、鮮度は折り紙つき。通販サイトで同様の商品を探すよりもお得で、しかもはるかに新鮮な状態で手に入るのが最大の魅力です。
気になる海ぶどうの価格は1,000円。初めて目にする方には相場感がわかりにくいかもしれませんが、産地直送の新鮮な海ぶどうとしては手ごろな価格帯です。大人2名・子ども1名の3人家族でちょうどよい量が入っているとのことで、ファミリーでのドライブ立ち寄りにもぴったりです。

さらに嬉しいのが、購入後の食べ方に迷わないようレシピカードが同封されていること。「海ぶどうってどう食べればいいの?」という初心者にも安心の気配りです。支払い方法もQRコード決済に対応しており、現金がなくても問題なし。スマートフォン一つで気軽に購入できます。
「ナニコレ珍百景」にも登場!全国から注目が集まる理由
この自販機が一躍有名になったきっかけのひとつが、テレビ朝日系列「ナニコレ珍百景」への登場です。同番組は日本全国の「珍しい光景」を紹介するバラエティ番組で、離島の暮らしから変わった建造物、大自然の驚きの光景まで幅広く取り上げることで知られています。「海ぶどうが自販機で買える」という事実は、まさに番組のコンセプトにぴたりとはまる珍百景といえるでしょう。
全国放送で紹介されたことで認知度が一気に広がり、鹿児島県内のみならず、県外や観光客からも注目を集めるスポットになりました。現在では日本政策金融公庫もフードロス解決の優良事例として取り上げるなど、エンタメ的な話題性だけでなく、社会的な意義の面でも評価が高まっています。
実際に食べてみた人の体験レポートとは?
百聞は一見にしかず——いや、この場合は「一食にしかず」。現地を訪れた方の体験レポートによると、購入した海ぶどうはヒラメのお刺身と一緒に炊き立てご飯にのせていただいたとのこと。
「ぶどう」という名前からつい甘みを期待してしまいがちですが、実際には磯の香りとともに口に広がるしょっぱさが特徴の海藻です。ご飯との相性が抜群で、お漬物のような感覚で添えると食べやすいとのこと。たっぷりのせるよりも、少量をアクセントとして使うのがコツだそうです。卵黄と合わせる場合は、まろやかになるので少し多めに使っても美味しくいただけます。
鮮度が命の海ぶどうだけに、産地に近い場所で購入できるこの自販機ならではの鮮さが味の決め手になっています。
フードロス削減にも貢献する、未来型の直売スタイル
この自販機のもうひとつの顔が、フードロス削減への取り組みです。傷があったり規格外のサイズだったりして市場に出回れなかったヒラメや、これまで廃棄されていた未利用部位を製品化し、自販機で販売しています。
森水産によれば、この取り組みを始める前は約50%もの原料を廃棄せざるを得なかったとのことですが、自販機販売を導入してからは廃棄量を約10%にまで削減できたといいます。売上も計画の約2倍で推移しているそうで、地元経済への貢献という点でも大きな成果を上げています。
自販機はクラウドサーバーとスマートフォンを連動させた最新システムを採用しており、在庫・消費期限・販売履歴・温度・故障状況などをリアルタイムで遠隔管理できる仕組みになっています。見た目のインパクトとは裏腹に、中身は非常にハイテクな一台なのです。
アクセスと訪問のコツ
場所は鹿児島県垂水市二川の深港地区、国道220号線沿いです。霧島市の国分方面から桜島を右手に見ながら南下すると、桜島を正面に一望できる絶好のポイントに自販機コーナーが現れます。24時間365日稼働しているので、ドライブの立ち寄りや帰り道の購入にも便利です。
桜島フェリーを使って鹿児島市内からアクセスすることも可能で、観光ドライブのルートに組み込むのがおすすめです。垂水市内には道の駅たるみず(湯っ足り館)など他の観光スポットも多く、合わせて楽しめます。
海ぶどうの自販機という日本初の試みは、地元の漁業を守りながら、フードロスを減らし、観光資源にもなるという三方よしの取り組みです。鹿児島・大隅方面へお出かけの際には、ぜひ国道220号で足を止めて、桜島の絶景と一緒にこの珍百景自販機を体験してみてください。鮮度抜群の海ぶどうとヒラメが、きっと旅の記念になるはずです。

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